その疲れ、睡眠じゃ治らない理由

その疲れ、睡眠じゃ治らない理由|寝ても疲れが取れない人が見落としていること

その疲れ、睡眠じゃ治らない理由
寝ても疲れが取れない人が見落としていること

カテゴリ:健康コラム / 2026年4月

「ちゃんと寝たのに、朝から体が重い」「休みの日に寝ても、月曜日にはもう疲れている」——そんな経験、ありませんか?

多くの方が「もっと寝れば回復する」と考えます。でも実は、疲れが取れない本当の原因が睡眠以外のところにあるケースが、非常に多くあります。

日本リカバリー協会の全国10万人調査(2024年)によると、日本人の約8割が「疲れている」と回答。特に30代は最も疲労が深刻で、30代女性に至っては「元気な人」がわずか9.2%しかいないという結果が出ています。

まず知っておきたい3つの数字

約8割 日本人で「疲れている」と感じている人の割合(2024年・全国10万人調査)
48.3% 「夜中に目が覚めて困った」と答えた人の割合(厚生労働省 健康実態調査)
34.2% 「睡眠全体の質に満足できなかった」と答えた人の割合(同調査)

これだけ多くの人が「寝ても休めていない」状態にあります。では、なぜ睡眠をとっても疲れが回復しないのでしょうか?


睡眠中に体が回復するために必要な条件

睡眠には、確かに体を回復させる力があります。深い眠り(ノンレム睡眠)中は成長ホルモンが分泌され、筋肉や細胞の修復が行われます。浅い眠り(レム睡眠)の時には筋肉の緊張がゆるみ、肉体的な疲労が回復します。

しかし、このメカニズムが正しく働くには、大前提があります。それは「体が十分にリラックスできる状態であること」です。

睡眠に関する悩みの内訳(複数回答)
「ちゃんと寝ているのに疲れが取れない」の背景にあるデータ
睡眠の質の問題 睡眠時間の問題
出典:厚生労働省「令和4年度 健康実態調査」

注目すべきは、悩みのトップが「睡眠時間が足りない」ではなく「夜中に目が覚める(48.3%)」や「睡眠の質に満足できない(34.2%)」という質の問題である点です。いくら時間を確保しても、質が低ければ体は回復できません。


「筋肉と姿勢」が睡眠の質を下げている

では、なぜ睡眠の質が落ちるのか。原因はいくつかありますが、整体の視点で最も見落とされがちなのが「筋肉の慢性的な緊張と姿勢の歪み」です。

1
デスクワーク・スマホ操作などで長時間、悪い姿勢が続く
2
首・肩・腰まわりの筋肉が慢性的な緊張状態になる(硬いコリ)
3
筋肉が緊張したまま就寝 →血流が滞り、疲労物質が排出されにくくなる
4
体が完全にリラックスできず、睡眠が浅くなる・夜中に目が覚める
5
回復不完全のまま翌朝を迎える →「寝ても疲れが取れない」状態が続く

筋肉が硬くなっている状態をそのままにしておくと、血行が滞り疲労が抜けにくくなります。さらに、骨格の歪みがあると背骨まわりの神経や血管が圧迫され、自律神経のバランスが崩れ、副交感神経(リラックス神経)が十分に働かなくなります。これが「寝ても疲れが取れない」最大の原因のひとつです。

疲労度と睡眠の質の関係
「疲れている人(高頻度)」は中途覚醒が元気な人の約5倍
疲れている人(高頻度) 元気な人
出典:日本リカバリー協会「ココロの体力測定 2024」(全国10万人調査)
疲れている人の中途覚醒率は39.4%。元気な人(8.1%)と比べると約5倍の差があります。「疲れているから眠れない」のではなく、「眠れないから疲れが取れない→さらに疲れる」という悪循環が起きているのです。

「姿勢を整える」と睡眠が変わる理由

姿勢を改善して筋肉の緊張をほぐすと、次のようなことが起こります。

姿勢が崩れている状態
  • 筋肉が常に緊張・収縮
  • 血流が滞り疲労物質が残る
  • 自律神経が乱れやすい
  • 眠りが浅く、夜中に目が覚める
  • 朝から体が重くだるい
姿勢が整った状態
  • 筋肉がリラックスしやすい
  • 血流がスムーズで回復が早い
  • 副交感神経が優位になりやすい
  • 深い眠りに入りやすくなる
  • 朝の目覚めがスッキリする

筋肉の緊張が緩むと末梢血管が拡張して血流が増加し、副交感神経が優位になります。これによりスムーズに眠ることができ、睡眠の質が上がるという研究結果も報告されています。また、姿勢が良くなると脳に酸素や栄養が届きやすくなり、自律神経の働きが改善されることも知られています。

年代別「疲れている人(高頻度)」の割合
30代が男女ともに最も疲労が深刻。特に30代女性は「元気な人」がわずか9.2%
男性 女性
出典:日本リカバリー協会「ココロの体力測定 2024」(全国10万人調査)

「寝ても疲れが取れない」を根本から変えるには

疲れを取ろうと思って睡眠時間を増やしても、体の根本的な状態が変わらなければ、同じことの繰り返しになります。

大切なのは、「なぜ体が回復できていないのか」の原因を知ることです。多くの場合、日常の姿勢・筋肉のコリ・骨格のバランスが深く関係しています。

睡眠時間が5時間未満の人の割合の推移
睡眠時間が短縮傾向にあり、疲労蓄積リスクが年々高まっている
睡眠5時間未満の割合
出典:日本リカバリー協会「ココロの体力測定」各年版

睡眠が5時間未満の人は2024年で20.3%と、2023年と比較して大きく増加し、睡眠時間は減少傾向にあります。睡眠時間が短いうえに質も低いとなると、疲労は蓄積するばかりです。

当院でよくお聞きするのが、「施術を受けた後、久しぶりにぐっすり眠れた」「起きたときの体の重さが全然違う」という声です。筋肉の緊張がほぐれ、姿勢が整うことで、体が本来持っている「回復力」が引き出されるからです。

「寝ても疲れが取れない」「朝から体が重い」そのお悩み、睡眠だけを改善しようとしても解決しないかもしれません。

体の根本から整えるアプローチで、朝スッキリ起きられる体を一緒に目指しませんか。

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